APS001F

APS001Fは、シトシンデアミナーゼを発現するよう形質転換した、2組換えビフィズス菌抗がん剤です。

ビフィズス菌はヒトの主な腸内細菌としてよく知られており、毒素など有害物質を産生せず、また酸素の少ない環境で生育する嫌気性菌です。

固形がんは、正常組織とは異なり、低酸素状態であることが知られています。APS001Fを静脈から投与すると、酸素のない環境を好むビフィズス菌の性質により、APS001Fは固形がんに選択的に集積し、シトシンデアミナーゼを発現します。この状態で5-フルオロシトシン(5-FC、抗真菌剤)を経口投与すると、固形がん部位に選択的に集積したAPS001Fがもともと抗がん作用のない5-FCを抗がん剤5-フルオロウラシル(5-FU)に変換し抗腫瘍効果を発揮します。

APS001Fを用いる療法は、高濃度の5-FUを持続的に固形がん部位だけに維持できることが最大の特徴で、従来の抗がん剤治療には期待できない有効性はもちろんのこと、副作用の低減が期待されます。

APS001Fは、現在米国で第I/II相臨床試験が進行しています。